商用車のイメージが強いトヨタのプロボックスですが、実はそのタフさとシンプルさから、近年は自家用車としての人気も高まっています。

本記事では、プロボックスを自家用車として使うメリット・デメリット、選ぶべきグレードを詳しく紹介します。

プロボックスを自家用車として使用したいと悩んでいる方は、ぜひ最後までご覧ください。

プロボックスは自家用車として使用できる？

近年、業務用のイメージが強かったプロボックスを自家用車として利用する人が増えています。

では実際に、日常使いの車としてプロボックスは適しているのでしょうか？

ここでは、自家用車として使用できるのか、その理由について詳しく見ていきます。

プロボックスは自家用車として使用可能

商用車として活躍しているプロボックスは、荷室スペースが大きく、走行性能や燃費性能が高いことから、自家用車として使用するのもおすすめです。

最大400kgまで積み込める荷室容量をはじめ、1.3Lと1.5Lの力強いエンジンを装備しています。

また、2018年にはハイブリッドモデルも誕生し、力強い加速に加えて、優れた燃費性能を実現しています。

プロボックスのスペックと特徴

ボディサイズ （全長×全幅×全高）	4,245×1,690×1,525（mm）
荷室サイズ （荷室長×荷室幅×荷室高）	2名時	1,810×1,420×935（mm）
	5名時	1,040×1,415×935（mm）
車体重量	1,090kg～1,170kg
ナンバー	4ナンバー
エンジン・排気量	直列4気筒1.3Lガソリン 直列4気筒1.5Lガソリン 直列4気筒1.5Lハイブリッド
駆動方式	2WD・4WD
燃費	14.6km/L〜22.6km/L

トヨタから発売されているプロボックスは、ビジネスにも日常使いにも対応できる高い実用性が魅力の車です。

1.3Lと1.5Lのガソリンエンジンは、走行シーンに応じてパワーと燃費のバランスを両立し、ハイブリッドモデルではさらに快適な走りを実現しています。

さらに、収納力の高いインパネや多機能トレイなど、作業効率を考慮した装備が充実しており、運転中の使い勝手も抜群です。

プロボックスを自家用車と使用する際のメリット

プロボックスを自家用車として使用するメリットには、積み込みしやすい荷室スペースや走行性能のほかに、豊富なメリットがあります。

ここでは、プロボックスを自家用車と使用する際のメリットを紹介していきます。

大量の荷物を積み込むのに便利な「荷室スペース」

1つ目が、大量の荷物を積み込める「荷室スペース」です。

エンジンタイプ	使用人数	荷室サイズ （全長×全幅×全高）	荷室容量（kg）
ガソリン	2名時	1,810×1,420×935（mm）	400kg
	5名時	1,040×1,415×935（mm）	250kg
ハイブリッド	2名時	1,810×1,420×935（mm）	350kg
	5名時	1,040×1,415×935（mm）	200kg

荷室サイズは、使用人数に関わらずガソリン車とハイブリッド車とも同じサイズです。

しかし、荷室容量はハイブリッド車の方がハイブリッドシステムを搭載する分、50〜100kg程度少なくなります。

静粛性に優れた「走行性能」

プロボックスには、大量に荷物を積み込んでも耐えられるような高性能なサスペンションが採用されています。

そのため、運転時の安定性が高く、操縦性もしやすいというメリットがあります。

特に高速道路での運転は、変速ショックの少ないトランスミッションの採用により、揺れの少ない安定した走行が可能です。

乗用車よりも安い「維持費」

プロボックスは、小型貨物車に該当する4ナンバーです。

4ナンバーの車は通常の乗用車と比べて、自動車税や自動車重量税が安くなっており、維持費は2万2,500円程度安くなります。

車検が1年に1回必要ではありますが、手間がかかる分、お求めになりやすい維持費と言えます。

アウトドアやレジャーでも活躍できる「耐久性」

プロボックスは、大量の荷物を積み込めて、加えて安定した走行を実現させるために、耐久性の高い素材を使用して作られています。

また、耐水性や防汚性を高めるために、リアシートや荷室スペースに塩ビ素材を使用するなど、内装にも力を入れています。

商用車として活躍しやすい設計ですが、アウトドアやレジャーで使用する方にもぴったりです。

長距離も走れる「燃費性能」

プロボックスは、荷物を運ぶ以外にも、営業周りや出張といった、長距離運転できる燃費性能も魅力の1つです。

エンジン	駆動方式	燃費性能（WLTCモード）
ガソリン車	1.3L 2WD	16.6km/L
	1.5L 2WD	17.2km/L
	1.5L 4WD	14.6km/L
ハイブリッド車	1.5L 2WD	22.6km/L

その燃費性能は、14.6〜22.6km/L（WLTCモード）を誇り、ヤリスといった優れた燃費性能を持つ車にはかないませんが、それでも優れた燃費と言えるでしょう。

自分好みにできる「カスタム」

アウトドアやレジャーで使用する方も増えてきたプロボックスですが、最近では自分好みにカスタムする方も増えてきています。

具体的には、以下の部位のカスタマイズが楽しめます。

• フロントグリル
• リフトアップ
• タイヤ＆ホイール
• ルーフラック
• ボディカラー
• グリルガード

プロボックスを自家用車と使用する際のデメリット

プロボックスは自家用車でも使用しやすいメリットがある反面、商用車ならではのデメリットがあります。

商用車のため「快適性」は低め

プロボックスは、大量の荷物を積み込めるように設計されているため、車内の快適性は低めです。

特にリアシートは、構造上シートが後ろに倒れず、90度に近い角度の座り心地となるため、2列目に乗車する方の乗り心地は高いとは言えません。

また、乗用車と比較すると快適装備が少なくなっており、ロングドライブする方には疲労がたまりやすいと感じるでしょう。

そのため、シートを変更したり、クッションを活用したりするなどの対策が必要です。

「毎年車検」が必要

プロボックスは、4ナンバーの小型貨物車に該当するため、毎年車検を受ける必要があります。

しかし、乗用車よりも自動車税や自動車重量税が低いので、維持費に関してはお得です。

車検にかかる費用は乗用車よりも低くなりますが、車検を受ける手間はデメリットと言えるでしょう。

目を引くような車とは言えない

商用車にあたるプロボックスは、ビジネスシーンで活躍する特徴から、決しておしゃれな見た目とは言えません。

自家用車と使用する方の中には、アウトドアシーンやレジャーに合わないと感じる方もいます。

とはいえ、最近ではアウトドア仕様にカスタマイズされたプロボックスも販売されています。

もし、プロボックスが欲しいが見た目が気になる方は、アウトドア仕様のものを選ぶのが良いでしょう。

プロボックスを自家用車にするならどのグレード？

プロボックスのグレードは、「G」「F」「GX」「GL」の4つのモデルから選択できます。

先に結論からお伝えすると、自家用車として使用するなら最上級グレードである「F」がおすすめです。

最上級グレードの「F」がおすすめ

ボディサイズ （全長×全幅×全高）	4,245×1,690×1,525（mm）
荷室サイズ （荷室長×荷室幅×荷室高）	2名時	1,810×1,420×935（mm）
	5名時	1,040×1,415×935（mm）
車体重量	1,615～1,695kg
エンジン・排気量	直列4気筒1.5Lガソリン 直列4気筒1.5Lハイブリッド
駆動方式	2WD・4WD
燃費（JC08モード）	ガソリン：19.6km/L ハイブリッド：27.8km/L

Fグレードは、プロボックスの最上級モデルになります。

座席が乗用車仕様となっており、クッション性がアップし、後席にはヘッドレストも装備しています。

また、ハンドルのトヨタマークやシフトパネルがシルバー塗装が施されたり、荷室にカーペットが敷かれていたりと、内装が1段階グレードアップしています。

機能面に関しても、前席後席ともにパワーウィンドウを採用するなど、使い勝手も上がっています。

そのほかのグレードと比較

Fグレードとそのほかのグレードを比較すると、以下のとおりです。

グレード	F	G・GX・GL
スチールホイール	ブラック塗装	シルバー塗装
ステアリングホイール ＋ シフトベゼル	メッキオーナメント付 シルバー塗装	オーナメントレス素地
サイドレジスターリング	ピアノブラック	素地
シート表皮	ファブリック（上級）	フロント：ファブリック リヤ：塩ビ
フロントシート ＋ ヘッドレスト	フロント：上下調整式 リヤ：分離式	フロント：一体式 リヤ：なし
デッキ	ニーバン	塩ビ
パワーウィンドウ	前席・後席	前席

上記からもわかるように、Fグレードの方がワンランク上の塗装や装備が備えられています。

プロボックスを自家用車として使用するのがおすすめな人

プロボックスは商用車としての性能を活かしつつ、自家用車としても十分に活躍できる1台であることは、ここまで読んでくれた方は理解してくれたかと思います。

具体的には、以下のような方には特におすすめです。

• 荷物をたくさん積む機会が多い人
• 燃費や維持費を重視する人
• 長く乗れる実用的な車を探している人
• シンプルで無駄のない車を好む人

これらに当てはまる方は、プロボックスを自家用車として選ぶことで、日常生活や趣味の幅がより広がるでしょう。

まとめ

本記事では、プロボックスが自家用車として使用できる理由や、メリット・デメリット、おすすめのグレードを紹介しました。

プロボックスは、もともと商用車として設計された車ですが、その高い積載性や燃費性能、シンプルで実用的な装備から、近年では自家用車としての需要も高まっています。

用途やライフスタイルに合わせてグレードを選べば、仕事にもレジャーにも対応できる頼もしい1台となるでしょう。

自家用としての新たな可能性を感じた方は、ぜひ購入を検討してみてください。