プロボックスのタイヤのトルク値とは?年式別の規定数値や注意点までを紹介
ビジネスの現場で活躍するトヨタのプロボックスは、積載量が多くタイヤへの負担も大きい商用車です。
日常的に走行距離が伸びやすいからこそ、プロボックスのホイールナットのトルクを適正に管理することが重要です。
しかし、年式ごとの規定トルクを知らないままタイヤ交換をしている方も少なくありません。
本記事では型式別の基準値や締め付け時の注意点までを詳しく解説します。
安全に走り続けたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
Contents
プロボックスのタイヤのトルク値はどのくらい?
プロボックスのタイヤ交換時に気になるのが、ホイールナットの締め付けトルクです。
安全に走行するためには、メーカーが定めた規定値を守ることが欠かせません。
ただし、年式や型式によって基準が異なる場合があるため注意が必要です。
ここでは代表的な160系・50系の数値を紹介するとともに、そもそもタイヤのトルクとは何か、適正に管理すべき理由まで詳しく解説します。
プロボックス「160系/NSP160」のトルク値
現行プロボックス「160系/NSP160」型のトルク値は、以下のとおりです。
- 103N・m(1050kgf・cm)
プロボックス「50系NCP50」のトルク値
次に、1つ前の型である「50系/NCP50」のトルク値が、以下のとおりです。
- 103N・m(1050kgf・cm)
ここからもわかるように、50系のトルク値は160系と同じ数値です。
ただし、年式やグレードによって指定トルクが異なる場合があるため、最終的には車両の取扱説明書やメーカー指定値を確認することが重要です。
そもそもタイヤのトルクとは?
そもそもタイヤのトルクとは何かを知らない方のために解説すると、トルクとはホイールを車体に装着する際のナットの締め付ける力を表す数値のことを指します。
「締め付けトルク」や「トルク値」と呼ばれることも多く、「◯◯N・m(ニュートンメートル)」や「◯◯kgf・m(キログラム・メートル)」で表されます。
数字が大きいほど締め付ける力が強くなります。
なお、ナットを締め付ける際は、トルクレンチと呼ばれる工具が用いられることが一般的です。
タイヤのトルク値を適正にすべき理由
トルクの締め付けは必ず規定値を守る必要があり、強すぎても弱すぎても適切とはいえません。
基準から外れた状態で使用すると、重大な故障や事故につながる可能性があります。
具体的には、以下が挙げられます。
- 締め過ぎの場合:ナット接地面の削れ・傷みの原因
- 緩い場合:走行中にナットが緩む危険性・最悪の場合ホイール脱落
- 均等でない場合:走行時の異常音の発生・足回りの違和感やブレ
これらの不具合を放置すると、重大事故に発展する恐れがあります。
プロボックスは荷物を多く積むことが多いため、足回りへの負担も大きく、より慎重なトルク管理が必要です。
プロボックスのトルクに関係するタイヤ周り情報
プロボックスのトルク値を調べている方のほとんどが、タイヤやホイール交換をする予定ではないでしょうか。
以下に、ホイールやタイヤサイズなど、トルクに関係する情報を表にして記載しましたので、参考にしてください。
| 設定 | 標準設定 | |
| フロント | リヤ | |
| ホイールサイズ | 14 x 5J +39 | 14 x 5J +39 |
| リム径 | 14 インチ | 14 インチ |
| リム幅 | 5J | 5J |
| オフセット(インセット) | +39 mm | +39 mm |
| タイヤサイズ | 155/80R14 | 155/80R14 |
| 穴数 | 4穴 | |
| PCD | 100mm | |
| ハブ径 | 54mm | |
| ボルトorナット | ナットタイプ | |
| ハブボルト/ナットの規格 | M12x1.5 | |
| ホイール締め付けトルク | 103N・m | |
| タイヤ空気圧 | 2.2kgf/㎠ | 2.4kgf/㎠ |
プロボックスのホイールナットを締緩する際の流れ
ホイールナットの締緩作業は一見シンプルに見えますが、細かなポイントが安全性を左右します。
特にプロボックスのように業務利用が多い車両では、確実な作業が欠かせません。
トルクレンチの正しい使い方を理解し、適切な手順で締め付け・取り外しを行い、最後の確認まで丁寧に行うことが重要です。
以下で具体的な流れを紹介します。
トルクレンチの使い方をチェック
トルクを規定値に設定するためには、トルクレンチの使い方を理解することが重要です。
具体的には、以下の手順で行います。
- グリップ先端のストッパーを反時計回りに回してロックを解除する
- グリップを時計回りに回してトルク値を基準値に設定する
- プロボックスであれば103に合うように設定
- グリップ先端のストッパーを時計回りに回してロックする
これで、トルクレンチの設定完了です。
ホイールナットを締め方と緩め方
次に、ホイールナットの締め方と緩め方をみていきましょう。
ホイールナットの締め付け・取り外しは、以下の手順で行います。
※今回はジャッキでタイヤが浮いた状態からの手順を記載しています。
【締め方】
- トルクレンチをナットに合わせる
- 時計回りに回し締め付ける
- 「カチッ」と音がするまで回す
- すべてのナットを対角線順に、同じ要領で締める
※一般的な乗用車であれば4〜5穴ありますが、プロボックスの場合は4穴あります
【緩め方】
- ホイールレンチをナットに合わせる
- 反時計回りに回し、ナットを少しだけ緩める
- ジャッキで車体を上げる
- 軽く緩めていたナットを指を使ってすべて外す
- 全体を手前に引っ張ればタイヤが外れます
なお、ホイールナットを締め付け・取り外しする際は危険が伴うため、必ず安全な作業スペースを確保し、輪止めを使用するなど車体が動かないように固定して実施してください。
ホイールナットの締め付け後にするべきこと
ホイールナットを規定トルクで締め付けた後も、作業はまだ終わりではありません。
安全性を確保するために、以下に挙げた2つのポイントを行いましょう。
試運転
試運転は、車の足回りなどを修理・点検した際に行われる大切な確認作業です。
ホイールナットを締め付けた後も重要な工程となるため、必ず実施しておきましょう。
確認作業を行う際は、通常よりも丁寧な運転を心がけ、またオーディオやエアコンなどの電子機器はオフにし、静かな環境で実施してください。
この際、異音や振動がある場合は、ホイールナットに異常がある可能性があるため、再度締め付けトルクを確認しましょう。
増し締め
ホイールナットに関する増し締めとは、走行により緩んでしまうナットを再度締め直す作業のことです。
締め付けを行った後のホイールナットは、走行するたびにハブボルトやホイールに馴染んできますが、この際ナットが少し緩んでしまう場合があります。
基準値より緩む場合があるため、締め付け後およそ50〜100km走行後に規定トルクで増し締めを行ってください。
プロボックスのタイヤのトルクに関する注意点
プロボックスのタイヤのトルクを適正に保つためには、いくつかの重要なポイントがあります。
締め過ぎや取り付けミスは、走行中の不具合につながる可能性もあるため注意が必要です。
ここからは、作業時に確認しておきたい具体的な注意点を紹介します。
オーバートルクは避ける
オーバートルクとは、トルクが基準値を超えて締め付けてしまうことです。
オーバートルクは、ナットの座面の削れや傷みの原因となり、ハブボルトの伸びや損傷などにつながる可能性があります。
最悪の場合、重大な故障や事故につながる可能性がありますので、基準値を超える締め付けはやめましょう。
締める際に異物の噛み込みに気をつける
ホイールナットを締める際、周辺に付着した錆や砂などの異物が入り込む可能性があります。
異物を噛んだまま装着すると、ネジ山の破損やナットの緩みにつながり非常に危険です。
特にナットを装着する際は、ワイヤーブラシなどで事前にきれいにしておくと、締め付け時の抵抗が安定し、安全にホイールを固定できる状態を保てます。
締める際はホイールナットの向きを確認する
ナットの向きを間違えると、正しく固定できません。トラブル防止のためにも、ネジの種類と区別方法を押さえておきましょう。
右ネジと左ネジがある
ホイールナットは時計回りに回すと締まる「右ネジ」が一般的ですが、旧車や一部車種では反時計回りに回すと締まる「左ネジ」を採用している場合もあります。
ネジの方向を誤認したまま締め付けると、正しく固定できないだけでなく、部品を傷める原因になります。
違和感を覚えた場合は無理に回さないことが重要です。
ホイールナットの区別方法
ホイールナットは、以下のポイントを意識すれば見分けられます。
- ネジ山の角度
- 「R(右ネジ)」や「L(左ネジ)」の刻印の有無
- 取扱説明書を確認
どうしてもわからない場合は、プロに聞いてみるなどして確認しましょう。
ホイールナットのサイズや座面形状を確認する
ホイールナットには、トルク値以外にもサイズや座面形状など、その車にあった形があります。
間違った形のものを装着すると、適切に固定できず、走行中の緩みや振動の原因になるため注意が必要です。
プロボックスのナットの形状を確認する際は、以下のポイントをチェックしましょう。
- ハブボルト/ナットの規格:M12x1.5
- 座面形状:平面座
特に社外ホイールを装着する場合は、純正と座面形状が異なるケースもあるため事前確認が欠かせません。
社外ホイールを取り付ける際の注意点
プロボックスのタイヤのトルク値を調べている方の中には、社外ホイールに取り替える方も多いと思います。
社外ホイールに変える場合に関しても、トルク値やナットの形状などに注意が必要です。
具体的には、以下に気をつけましょう。
- ナットの座面形状は平面座であるか
- メーカーのトルク値を優先
- スタッドレスの場合もトルク値は「103 N・m」
- アルミホイールの場合は締めすぎに注意
これらを守って安全にホイール交換しましょう。
まとめ
プロボックスのタイヤ交換では、規定トルクである「103N・m」を守ることが安全走行の基本です。
160系・50系ともに原則として数値は共通ですが、年式や仕様によって異なる場合もあるため、最終的には取扱説明書で確認することが大切です。
正しい知識と手順で確実に作業し、安心して走行できる状態を保ちましょう。
